1999年 6月13日
ローマの信徒への手紙 8章26~30節
辻中徹也牧師
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執り成す者の想いは、身を引き裂くような「うめき」を伴うものです。執り成しのうめきが忘れられ響かない世界は、悪魔の棲む無感覚で冷酷な世界ではないでしょうか。
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私たちは弱い。しかし「聖霊は弱い私たちを助けてくださいます。」私たちは、しばしば「どう祈るべきか知りません。」しかし「〝霊〟自らが、言葉に表せないうめきを持って執り成してくださるのです。」
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神は「人を見抜く方」です。そこに神の愛を見出すことができます。人間は「神の子とされること、体の贖われることを心の中でうめきながら待ち望んでいます。」霊はそのうめきを共に担うとパウロは言います。霊は、誰よりも私たちの心を知っているのです。
霊の執り成しとは霊の祈りとも言えます。祈りのないところに真の執り成しはありません。
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欠点の多い、人に躓きを与え続ける者であっても、その者を神は召し「聖なる者たち」と呼んでくださいます。神との関わりに生かされる者が「聖なる者」です。私たちのうめきをご存じである神に、なおのこと祈っていく者でありたいと思います。聖霊はいつも私たちを執り成してくださるのです。