1999年2月28日
ルカによる福音書 第20章20~26節
説教者 辻中徹也牧師
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祭司長たちと律法学者が手を組み「正しい人を装う回し者」を遣わし「皇帝への税金」が律法に適っているかどうか問わせたのは、イエスを陥れようとした罠だった。
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イエスはデナリオン銀貨に誰の肖像と銘があるかと問われた。そこには皇帝ティベリウスの胸像と「崇高なる神の子、崇高なるティベリウス」と記されていた。イエスは「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」と答えられた。
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回し者の問いには、皇帝に税金を納めてその支配を受け入れることは神をないがしろにすることだと言う前提がある。その一方、皇帝への税金を否定すれば皇帝の権力に突き出してやろうというもくろみがある。どちらにせよ彼らはイエスを抹殺するために皇帝の権力を利用しようとしている。それは皇帝の支配を承認し皇帝の権力に寄り頼んでいることに他ならない。
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皇帝が自らを「崇高なる神の子」と自称し権力を主張し支配を貫こうとする状況のなかで、それらにからめ取られず、どのように自分が本当により頼むものに寄り頼む自由を保ち、自分らしい生き方を選び取っていけるかが問われている。「神のものを神に返す」歩みを問い、求めつつ歩んでいきましょう。