1999年1月10日
ルカによる福音書3章15~22節
説教者 辻中徹也牧師
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この箇所で紹介されているのはバプテスマのヨハネの宣教と、主イエスのバプテスマという二つの出来事です。
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ヨハネの言葉は、人々のイスラエル人としての民族的な誇りも安心感も吹き飛ばすほどのものでした。彼は怒りに満ちた神の裁きを説き、悔い改めの実を結ぶように具体的に命じました。救い主の到来を待ち望んでいた民衆はヨハネがキリストではないかと考えるようになりました。しかし、ヨハネは民衆の目をやがて来る救い主イエスに向けさせました。やがて来る救い主は「聖霊と火とのバプテスマ」を授ける者だと。
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やがて主イエスはヨハネのもとに来ます。バプテスマを受けるためでした。罪のないイエスが悔い改めのバプテスマを受けられたのです。その時「聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降ってきた」そして、「『あなたは私の愛する子、わたしの心に適う者』と言う声が天から聞こえた」とあります。イエスのバプテスマは民の罪を負うという人間とイエスとの一体性の宣言であります。また同時に、天からの声はそのイエスこそ神の心に適う者ということを明らかにしています。
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ヨハネが語るように私たちは悔い改めを必要とする者であります。しかしイエスはそんな「私」のもとに歩み寄られ、「私」の罪を負うために「私」と共に悔い改めのバプテスマを受けて下さる方です。この私と確かに共に生きてくださる主と共に歩みましょう。